配管ジャーナルPiping Journal

商品・サービス導入事例

部品の供給期間終了後の修理方法とは?給水ポンプユニットの納品事例

機械製品には部品の供給期間が定められています。部品の供給期間とは、メーカーが補修用部品を供給している期間のことです。供給期間を過ぎてメーカー在庫がなくなると、部品の交換が難しくなります。しかし、実際には部品の期間を超えて製品を使用している現場は多いのではないでしょうか。

この記事では、給水ポンプユニットについて、入荷の目処が立たない後継品の注文を受けた事例について紹介します。

給水ポンプユニットの交換依頼

当社のクライアントである設備施工会社から給水ポンプユニットの注文を請けました。

給水ポンプユニットの設置場所は病院の施設内でした。既設品はおよそ20年経過しており、新品への交換を希望していました。メーカーと共に現地調査を行い既設品を確認したところ、詳細の把握が難しい状況でしたが、おおよその型番は把握できました。型番を元に後継品を探した結果、交互に運転する仕組みの給水ポンプユニットであることがわかりました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い部品の供給ラインが停滞し、製品の製造に必要な部品がメーカーに入荷されない状況が続いていました。そのため、本来設置すべき後継品の制造開始時期の見通しは立っていませんでした。

片方の給水ポンプユニットの交換を提案

いつ製造が始まるかわからない後継品を待っていても、納期には間に合いません。この案件で幸いしたのは、既設品の給水ポンプユニットが交互に起動する仕組みの製品だったことです。片方のポンプが故障しても、もう一方が使用できれば給水できます。

そこで、片方の給水ポンプユニットの部品を新しいものに交換することを提案しました。片方だけでも新しい部品に交換しておけば、もう片方が故障した場合も給水ポンプ自体は稼働できるからです。

製品の分解と取り付け

とはいえ、既設品の部品は供給期間が過ぎていて取り寄せできません。そこで、必要な部品の後継品を揃えて、交換作業を行いました。給水ポンプユニットの片方の部品を新しいものに交換したため、両方が同じタイミングで故障するリスクを避けられたうえ、納期にも間に合いました。

依頼主が病院だったゆえのイレギュラーな対応

今回は、部品があれば問題なく納品まで進められた依頼でした。しかし、既設品の部品の供給期間が過ぎていたことで、後継品と交換するというイレギュラーな対応を取りました。不測の事態にも知識と経験で臨機応変に対応できました。

このような対応をとったのは、給水ポンプユニットの設置先が病院であったことが最大の理由です。

給水ポンプユニットは、病院に水を供給する重要な設備です。故障して使用できなくなれば、病院の運営に支障をきたす可能性があります。人命を預かる病院の運営を止めるわけにはいかないと判断したからです。

また、今回のケースで当社は、設備施工会社とメーカーとの仲介役も担いました。メーカーと設備会社とが直接情報交換できますが、当社のスタッフが間に入ることで、両者ともに現場の状況や事情を把握しやすくなります。仲介役として、両者に的確な情報を伝えられたのは、これまで培った知識と経験が役に立った証であると自負しています。

給水ポンプユニットを止められない状況の中、期日までに納品できたことに対し、お客様からは感謝の言葉をいただきました。

当社は常にお客様に寄り添い、現場の状況に応じて柔軟に対応します。配管設備資材や衛生空調資材、ガス関連資材、ポンプ設備でお困りの際はぜひご相談ください。

配管資材専門店VALVIA(バルビア)