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設備図面とは?必要な図面の種類や図面作製の流れを紹介

建物の建築や改修の際にはさまざまな図面を作成します。建物の構造上、欠かせない図面の1つが設備図面です。特に、使用頻度の高い設備は定期的なメンテナンスを行い、劣化すれば交換しなければならないため、そのたびに新たな設備図面を作成するのは手間がかかります。

そこで、この記事では、設備図面の種類や作成の流れを紹介します。後半では、設備図面の作成に有効な方法として近年注目されている3Dレーザースキャナーの活用についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

設備図面とは

設備図面とは、給排水や電気、空調、ガスなどの設備の仕様を示す図面です。施工会社へ発注する、またはクライアントに施工する内容を説明する際などに活用します。意匠図や構造図と同様、基本設計図を元に作成する実施設計図に当たります。

設備図面は大きく、給排水や電気、空調、ガスに分類できます。各設備図面の用途や役割は以下の通りです。

1.給排水設備図

給排水設備図とは、給水設備と排水設備を記した図面です。居住用の建物や工場、プラント、商業施設などの現場では、多様な目的で給排水設備を使用します。飲料水やトイレ、洗面のほか、温度および湿度の調整、製品の冷却、洗浄など、さまざまな活用目的に応じた給排水設備の位置や配管経路の記載が必要です。蛇口やトラップの位置など給排水に関連する詳細箇所も給排水設備図に含まれます。

給排水管は壁の中や天井裏などに配管することが多く複雑なため、図面には給排水に関わる全ての設備への経路や配管の口径、接続箇所などを明確に記載することが重要です。

2.電気設備図

電気設備図は建物の電気設備を示す図面で、配線図とも呼ばれます。分電盤から各部屋への配線経路やブレーカーの位置、系統、コンセント、エアコン、換気扇、照明器具、電話、通信など、各設備の位置を平面図に記入します。

図面に起こす際、照明器具やスイッチの位置を線でつなぎ、回路はシンプルに記載するのが一般的です。図面上では配線やコンセントなどを簡略化した記号を使用します。

最終的には建築主と建築士で配線経路やコンセントの位置、数などを詳しく確認します。必要な電気設備を洗い出して登録したあと、電圧や分電盤の高さなど詳細まで決定し、場合によっては、東西南北の四方から見た展開図を活用します。

3.空調設備図

空調設備図では、エアコンや室外機、換気扇、ダクトなどの設備を示します。個数や位置だけでなく換気能力や配管経路なども記載する場合があります。

空調設備に関する主要な機器や配管経路などを図面上に起こすと共に、配管のサイズや必要な能力などを計算して詳細を図面に記載します。空調設備系統図や空調設備平面図などを用いて、実際にどのように配管され、空気が流れるのかを確認するために重要な図面です。

4.ガス設備図

ガス設備図では、ガスの配管経路や引き込み経路、配管の口径、接続方法などを示します。ガス管は、天井や床下、壁内など現場に応じてさまざまな箇所に配管することがあります。道路に埋設されているガス本管から分岐してガスを引き込むため、ガスメーターから配管を通じて屋内へ供給される構造です。ガス設備図を見れば、こうした一連の経路が確認できます。

その他の設備図面

建築基準法や消防法の規定に従い、建物によっては換気排煙設備や消火設備、エレベーター設備などの図面の作成が必要です。

換気排煙設備や消火設備は、火災時の避難時間の確保または防止をするための重要な設備なため、正確に作成して、申請書類と共に各自治体の指定する場所に提出します。また、エレベーターを設ける場合は、各階の平面図や昇降機の詳細図などエレベーター設備に関する図面を作成し、所轄行政庁または民間審査機関への提出が求められることを把握しておきましょう。

図面作製の流れ

数多く種類がある図面には作成の流れがあります。例えば、設備図面は基本設計図面をもとに作成した実施設計図面の1つです。図面作成の流れと各段階で必要な図面の作成は、以下を参考にしてみてください。

図面作成の流れ

必要な図面

図面の役割

1.建築主と建築士との打ち合わせ

基本設計図

初期段階に作成する設計図である。主に建築主への説明や確認のために使用され2

2.建築士と施工会社との情報共有

実施設計図

建築士と施工会社との情報共有、施工内容の確認のために使用する図面である。意匠図や構造図、設備図などは実施設計図に当たる

3.必要な設備の作図

施工図

各設備工事や各工程に携わる作業員や関係者に対し、必要な情報を明確に伝える。平面詳細図や躯体図、総合図など多数の図面に分けられる

4.最終確認

施工図

各設備の記載もれやミスがないかを最終確認する

5.完成

竣工図

完成した建物を正確に図面に起こす。建築段階で変更が生じた場合もあるため、最終的に変更点を反映し竣工図を作成する

設備図面の作成には3Dレーザースキャナーがおすすめ

3Dレーザースキャナーを活用すれば、図面が正確に作成できることに加えて、作成にかかる日数や工数の削減ができます。

3Dレーザースキャナーとは、測定対象物にレーザーを照射し、触れることなく3次元座標データを取得する計測・測定器です。地形や構造物を立体的に捉え、実体をリアルに表現することに特化しているため、設備図面作成にも有効な手段です。

3Dスキャナーで得たデータをBIMやCADに共有することによって、対象物の構造や技術などの詳細情報を解析できるため、既存の図面がなくても新たな図面の作成ができます。各設備の施工のシミュレーションによって、作業時のテストも行えます。

3Dレーザースキャナーを活用して設備図面を作成しよう

工場やプラント、建物の改修の際、給排水や電気、空調、ガスなど設備図面の作成が必要です。しかし、設計段階でさまざまな図面が必要になるため、手間やコストがかかります。作図でお困りの方には、正確かつ迅速に設備図面が作成できる3Dレーザースキャナーの活用がおすすめです。

三興バルブ継手株式会社では、3Dスキャナーを使用し図面化するサービスを提供しており、改修工事案件の現況設計図作成から竣工図まで3次元図面での作成も承っています。現地調査の経験が豊富な技術者が訪問し、お見積もりの段階からサポートします。ぜひ、お気軽にお問合せしてみてください。

 

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