配管ジャーナルPiping Journal

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配管図面の作成依頼時の注意点とBIM対応の3DCADのメリット

数多くの配管が重なり合うような複雑な図面を作成するには、多くの時間が必要です。リソース不足のため自社での作成が難しくなり、配管図面の作成を外部に依頼しようと考える企業は多いのではないでしょうか。

わかりやすい配管図面をスムーズに作成するなら専門の企業に依頼するのも1つの方法ですが、依頼時には注意すべきことがいくつかあります。この記事では、配管図面の作成を依頼する際の注意点、BIM対応の3D CADを活用した図面作成のメリットを紹介します。

なお、配管図面の作成の代行サービスについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
配管図面の作成代行サービスとは?メリットや利用時の注意点を紹介

自社で配管図面を作成する際の課題

自社で配管図面を作成する場合の課題として、リソース不足が挙げられます。

紙面で支給された図面をCAD化したうえ、工事の申請書類などの業務もあるため、複数の業務に追われることになります。すると、本来すべき業務に時間を割けず、残業時間が増えるうえ、一部の従業員に負担が集中する場合があります。さらに納期までが短ければ、負担はより一層大きくなるでしょう。

また、CADを利用して配管図面を作成するには、専門知識が必要ですから、自社にて専用の人材を雇用しなければなりません。

特にゼネコン・総合建設事業者から提供された設計図を元に配管図面を作成する場合、用途、管種、流体などを踏まえたうえでマニュアルに沿って作成せねばならず、多くの時間を要します。

このように、人的なリソース不足を補うには、配管図面の作成を外部に依頼し、効率化するのが有効です。

配管図面の作成依頼時の注意点

配管図面の作成依頼時には、次の3つに注意しましょう。

  1. 配管図面の作成に特化した企業に依頼する
  2. 納期に余裕を持って依頼する
  3. 依頼できる内容・料金・修正対応の可否などを確認する

それぞれについて解説します。

1.配管図面の作成に特化した企業に依頼する

配管図面の作成は、配管図面作成の実績が豊富な企業に依頼するといいでしょう。

図面作成を行う企業でもそれぞれ得意分野は異なります。依頼先の選定は、図面作成サービスを展開する企業のホームページを確認して、不明点は問い合わせして確認します。その際、実績はもちろん、使用するCADソフトを確認しておくことが重要です。

配管図面の作成に一般的なCADを利用すると、簡単な文字の入力や削除に手間がかかります。しかし、専用CADソフトを使えば、効率的に図面が作成できるほか、立体図面も自動的に作成でき、配管図面の作成がスムーズです。

依頼したい内容に対応できる事業者をピックアップし、配管図面の作成に特化した企業に発注しましょう。

設備図面に特化したCADについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
設備図面の作成に特化したCAD3選!機能や用途を解説

2.納期に余裕を持って依頼する

配管図面の依頼時には納期に余裕を持って発注しましょう。配管図面の作成を得意とする企業であっても、図面の作成には一定の期間が必要です。

配管図面の作成にかかる期間は、企業の規模、または依頼の混雑状況によって異なり、短納期で図面作成を依頼すると断られる可能性もあります。納期に柔軟に対応してもらうためには早めに依頼を行いましょう。

3.依頼できる内容・料金・修正対応の可否などを確認する

配管図面の作成を企業に相談する際、事前に確認すべき主な事項は以下の3点です。依頼できる内容を詳細に把握しておくことで、配管図面作成に関する品質や金銭面でのトラブルを未然に防ぐことができます。

  • 依頼できる内容
  • 料金
  • 作図後の修正対応

配管図面の作成料金は依頼内容によって変わります。依頼内容に見合った料金か、予算内か、見積もりを取って確認しましょう。加えて、支払期日や支払い方法などについて取り決めを行い、トラブルを未然に防止します。

また、依頼内容の情報共有が不十分な場合、作図後に修正を依頼しなければならない可能性もあります。その図面を必要とする現場の注意点、必要条件など必要な情報を共有し、特に重要な事項は書面やデータで共有しておくといいでしょう。

BIM対応の3D CADで配管図面を作成する2つのメリット

BIMとは、建築物(Building)の情報(Information)をコンピューター上で管理・編集して、立体モデルを再現するシステムです。建物に使用する部材やその性能、メーカー、品番、価格など、さまざまな属性情報を組み込み、建設施工プロセスを一元管理できます。

BIM対応の3D CADで配管図面を作成することで得られるメリットは以下2つです。

  1. 複雑な現場の情報共有が行いやすい
  2. 変更・修正にかかる時間を短縮できる

それぞれについて解説します。

1.複雑な現場の情報共有が行いやすい

BIM対応の3D CADを使用することで現場を視覚的に把握しやすくなり、配管図面の知識の有無を問わず、情報共有が行えます。配管の位置や寸法、接続部などを立体的に表現することで、複雑な配管でもイメージしやすくなるためです。

建物内の配管や関連する情報を正確にモデリングすることで設計の精度が高まり、設計ミスや干渉などの防止にもつながります。

配管以外にも構造や電気などの各設計情報を1つの統合モデルで管理すれば、設計者と施工者間の意思共有も簡素化されるでしょう。必要な箇所を平面図として出力すれば、依頼者への詳細説明も行いやすくなり、プロジェクトの進行が効率化できます。

2.変更・修正にかかる時間を短縮できる

作図後、工事途中にプランの変更が発生した場合、BIM対応の3D CADを使用して配管図面を作成することで手間を省けます。

3D CADで作成したモデル内のデータを一部変更すると図面に変更点が自動的に反映されるため、建物の完成後も運用段階でのメンテナンスや修繕が容易になり、長期間にわたる効率的な運用が可能です。

変更や修正の度に手動で書き換えることによって生じる、記載漏れなどの人的ミスの防止にもつながります。

施工段階においても、配管や関連設備の位置、サイズ、材料などが正確に把握できるため、施工工程の最適化やスケジュールの調整が行いやすくなるでしょう。

BIM/CIMについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
BIM/CIMとは?両者の違いや導入によるメリットを解説

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三興バルブ継手株式会社は、建設会社や建設設備会社の省人化・省力化に役立つサービスとして3Dレーザースキャナーを用いた現況図作成を提供しています。

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配管図面の作成を依頼して業務を効率的に遂行しよう

配管図面の作成を依頼することによってリソース不足を解消できる上、品質の高い図面で施工時の情報共有、変更修正にかかる時間の短縮など、さまざまなメリットが得られます。

依頼する際は、配管図面の作成に特化しているのかを確認した上、重要事項を詳しく確認しましょう。短納期への対応が難しい場合もあるため、納期に余裕を持って依頼することも重要です。

配管関連資材の総合商社である三興バルブ継手では、現況図面の作成にも対応しています。建設業界で業務の効率化に課題を感じている場合は、三興バルブ継手にご相談ください。

配管資材専門店VALVIA(バルビア)