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働き方改革

CAD作図をアウトソーシングするメリット・デメリットを紹介

CADを使った作図に慣れていない、または人材不足のため、作図まで手が回らないなどの理由により、アウトソーシングを検討する施工会社は多いのではないでしょうか。CAD作図をアウトソーシングすれば、リソース不足の解消に役立ちます。

この記事では、CAD作図のアウトソーシングが対応しているサービス内容やメリット・デメリット、注意点などを紹介します。CAD作図をアウトソーシングしようか迷っている方に役立つ内容です。

CAD作図のアウトソーシングサービスとは

CAD作図のアウトソーシングサービスは、主にCADを活用した作図や修正などの作業を請け負います。各種図面トレース・スキャニングや申請・実施図面制作、施工・竣工図面データ入力、CADデータ変換作業など、建築の設計図から施工図、竣工図面の作図に関わる作業を代行するサービスです。

建物の建築には、電気設備や空調設備、衛生設備などさまざまな設備の図面が必要です。全ての図面作成を自社で行い、管理、運営するのは困難な場合もあるでしょう。少子高齢化や採用環境が売り手市場へと変化したことにより、人材の確保が難しい建設業であればなおさらです。自社のリソース不足や技術不足を補うために、CAD作図のアウトソーシングを活用する企業もあります。

国内と海外のCAD作図アウトソーシングサービスの違い

CAD作図のアウトソーシングサービス国内企業と海外企業が展開しており、コストやコミュニケーションの取り方に違いがあります。主にベトナムやネパールなどのアジア圏は日本に比べ人件費が安価なため、国内企業よりもコストを抑えてCAD作図が依頼できます。

ゴールデンウィークや盆休み、シルバーウィーク、年末年始など、国内企業が作業できない期間でも海外企業であれば対応できることが多いため、作業が効率化できます。ただし、海外の依頼先企業によっては、日本での就労経験がなく、コミュニケーションに苦労することも考えられます。

上手くコミュニケーションが取れなければ工数が増え、図面の完成までに時間がかかるリスクがあります。依頼する場合は事前にどの程度コミュニケーションが取れるかも確認しておくといいでしょう。

CAD作図をアウトソーシングする3つのメリット

CAD作図をアウトソーシングすることによって、得られるメリットは次の3つです。

  1. 専門のオペレーターによる高品質の図面ができる
  2. 人材不足を解消できる
  3. 人材の雇用・育成コストを軽減できる

それぞれについて解説します。

1.専門のオペレーターによる高品質の図面ができる

CAD作図をアウトソーシングすることによって、専門のオペレーターによる高品質の図面が作成できます。CADにはさまざまな種類があり、使いこなすには専門的な知識が必要です。そのため、誰もが簡単に操作できるものではありません。

建築、機械、土木、電気など専用の分野に特化した専用CADや直線、立方体、立体の組み合わせ、円の描画など、分野を問わずに対応する機能を備えた汎用CADなどに加えて、2DCADと3DCADという種類もあります。

近年、普及している3DCADを使った作図をアウトソーシングすれば、詳細な設計や設計途中での変更にも柔軟に対応できます。また、作成した3DCADのデータに基づき、作図機能を選択するだけで簡単に形状を図面にできる機能などによって、図面のモデリングやカスタマイズがスピーディにできます。

自社で適切なCADを活用し、精度の高い作図を行うのは困難なこともあるでしょう。その場合、作図を専門とするプロに依頼すれば、正確で見やすい図面が作れます。

2.人材不足を解消できる

社員が作図をする時間や労力を省き、人材不足を解消できます。構造物によって異なりますが、CADでの作図には少なくても数時間、長い場合は数十時間が必要です。

少子高齢化や高齢者の大量離脱、あるいは「きつい・汚い・危険」という3Kのイメージがあることによって、建設業では人材不足が続いています。そのため、作図にかけるリソースを確保したいという企業もあるでしょう。

CAD作図をアウトソーシングすることによってその時間を削減し、社員は他の業務に集中できます。

3.人材の雇用・育成コストを軽減できる

CAD作図を行う人材の雇用や育成にかかるコストを軽減できることも、アウトソーシングのメリットの1つです。作図のために正社員を雇用すると、固定費が利益を下押しする要因にもなりかねませんが、アウトソーシングであれば案件ごとの費用となるため、収益のバランスをとりやすくなります。

作図のために社員を雇用する場合、人件費や福利厚生費、採用広告費に加えて、パソコンやCADソフトなどの設備費が必要になります。加えて、新規採用や未経験採用する場合には、その後の育成費や労力も伴います。

建設業では、9月末や3月末などの決算月に案件がまとまることが多い一方、6月から7月にかけては梅雨の影響があるために閑散期となります。繁忙期と閑散期の案件数の差が激しいため、CAD作図のために正社員を雇用するのはコスト面で課題となります。

アウトソーシングを活用すれば、必要不可欠な図面だけを依頼できる上、コスト削減につながります。

CAD作図をアウトソーシングする2つのデメリット

CAD作図をアウトソーシングするデメリットは次の2つです。

  • CAD作図に関する知識やノウハウが蓄積しづらい
  • 依頼内容によってコストが高くなる

懸念される2つのデメリットについて、解説します。

CAD作図に関する知識やノウハウが蓄積しづらい

CAD作図をアウトソーシングすることによって、自社にCAD作図に関する知識やノウハウが蓄積しづらい傾向があります。全てを委託すると、作図や修正、トレースなどCADのノウハウを得たり、アップデートできません。

通常は自社でCAD作図を行っており、部分的に依頼する場合は問題ありませんが、長期に渡って任せっきりになると、ノウハウ不足によって自社で作図ができず、閑散期にも外注しなければならない状況になりかねません。

アウトソーシングを活用しながら、CAD作図の知識やノウハウを自社に蓄積するには、契約時にノウハウの共有や定期的な運用報告を行ってもらうようにしましょう。

依頼内容によってコストが高くなる

依頼内容によってはコストが高くなることもあります。建築図面には、基本設計図や実施設計図、施工図などさまざまな種類があるため、多くの図面を依頼するほど高くなります。それに加えて、対象物の構造次第でコストが高くなることもあります。構造が複雑であれば、作図に時間がかかるためです。

3DCADを使用する場合、作業時間が余分にかかることを念頭に置いて依頼しましょう。

CAD作図をアウトソーシングする注意点

CAD作図は、派遣会社かフリーランスに依頼できます。ここでは、それぞれに依頼する場合の注意点を解説します。

請負会社に依頼する場合の注意点

請負会社に依頼する場合は、納期の設定や実績に注意しましょう。請負会社は他社からも案件を受注しているため、短納期では難しいこともあります。特に繁忙期は案件が集中するため、注意が必要です。

信頼できる企業を判断するのが難しい場合、過去の実績を確認して、依頼する図面の作成経験のある企業を選択するといいでしょう。

また、企業によって価格設定はさまざまなため、コストを抑えたい場合は複数者に確認を取った上で選択しましょう。コストを重視するだけでなく、実績や納期など総合的に判断することが重要です。

フリーランスに依頼する場合の注意点

フリーランスに依頼する場合、依頼先の人物が信頼できるか、期待する作図のクオリティに達しているかどうかが重要です。企業に属していないフリーランスは、マニュアルやプロセスはそれぞれ異なるため、人によってクオリティに差が生じます。

ただし、企業に依頼するよりも安価に、なおかつ納期や細かい条件なども融通がきく場合もあるでしょう。加えて、円滑にコミュニケーションが図れるかも確かめておきましょう。個人の特性、または請け負っている案件数には個人差があるためです。ポートフォリオを確認して面談を行なった上、慎重に依頼しましょう。

優秀なフリーランスを探すのに手間はかかりますが、1度依頼した成果物のクオリティが高ければ、次からは依頼が容易になります。

派遣会社に依頼する方法もある

派遣会社に依頼し、オペレーターを派遣してもらうことによって、CAD作図を行う方法もあります。請負企業やフリーランスに依頼する場合と同じように、正社員として雇用するのが難しい場合、または繁忙期など仕事が集中する時期など、期間を定めて人材を雇用できるほか、派遣社員の給料や社会保険の管理は派遣会社が行うため、手間が省けます。

派遣契約には一般派遣契約と紹介派遣契約があります。一般派遣契約は、派遣会社と雇用契約を結んだ労働者が企業に派遣されます。派遣先の同じ職場や部署で働ける期間は最大で3年までです。その後も契約を継続したいなら、直接雇用や無期雇用に切り替えるか、部署異動する必要があります。

一方、紹介予定派遣契約は、派遣会社が労働者の派遣を始める前か始めた後に、労働者と派遣先企業に対して直接雇用を前提に職業紹介を行う、あるいは職業紹介を行うことを予定した契約です。最長6か月の派遣契約が終了したあと、労働者と派遣先企業双方の合意があれば、正社員か契約社員として直接雇用できます。労働者を見極めてから雇用したい場合、紹介先派遣を利用するといいでしょう。

図面作成をアウトソーシングして作業を効率化しよう

CAD作図をアウトソーシングすれば、専門のオペレーターによる高品質な図面が作成できます。人材不足を解消し、人材を雇用・育成するコストの軽減にもなります。依頼する際は、内容によってはコストが高くなる点を留意し、依頼先に知識、ノウハウを共有してもらえるように伝えておきましょう。また、請負企業とフリーランスそれぞれの注意点を参考にしてください。

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